|Posted:2011/01/20 01:38|Category :
【つれづれ】|
JR東日本の新幹線トラブルに関するニュースは、いつも以上に興味を持って報道を見ています。そんな最中、方々の報道を見ていて、おや?と思ったことがありました。
JR東の新幹線システム障害、原因は処理限度値のオーバー(ITmedia)新幹線トラブル:ダイヤ修正、処理容量超す…運行システム(毎日jp)上限超すダイヤ変更が原因…新幹線障害(YOMIURI ONLINE)新幹線トラブル、運行担当者の誤解原因 JR東が謝罪(asahi.com) 2011.1.19時点のある断面で、記事のタイトルを適当に見繕ってみました。私的には、上2つがシステムのせい、3番目は中道、4番目は人のせいで今回のトラブルが起こったと報じているように感じました。各社の取材状況や記者の観点の違いでしょうが、受ける印象は全く違います。一応、それっぽい世界に属する私からすると、ニュースの内容から判断する限り、一方的にシステムを悪者にするのは間違っていると感じています。今回の件に関しては、ほぼ人災、まけて五分五分という印象です。端的に言えば、使い方が悪かった、と思っています。
コンピュータは所詮機械ですから、人間のように頑張れば云々など出来ません。上限を超えたら、それ以上のことは出来ません。絶対にトラブルとならない上限を決めろ、という人もいますが、無限大などという上限は作れません。また極端に余裕を見た上限は、費用対効果の面から難しいでしょう。そうえいば昔、とあるシステムで画面上の備考欄の文字数を決めてくれ、とお客に頼んだら、文字数は「書けるだけ」と言われて非常に困ったことがありました。その場にならないと入力する文章が分からないから、入力する文字数は決められない、というのです。そして、紙なら字を小さくすれば幾らでも書けるのに、システム化して文字数の上限に縛りができると、その範囲で文章を考えないと駄目だから使えない、とも言われました。あの時は参ったな。
現代のシステムは、費用、時間、手間・・・etcの兼ね合いで折り合いを付けて作るので、人間が斟酌して使わないと駄目です。まだまだ、そういうレベルです。システムは、人に成り代わって頑張ったり、斟酌したりはしません。作られた通りにしか動きません。そして、その作りは、お客(今回はJR東日本)とメーカが話し合って合議の上で、決められていたはずです。当然、今回問題になった上限値も、その見直しが行われなかったこともです。
直接原因だけ触れてお終いにするのか、その根本原因や本質まで追求するのか。今後、各社の姿勢が見えてくるのでしょう。
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ちなみに、こんなブログを見つけました。
「鉄道技術者のひとりごと」
JR東日本の新幹線すべて止まる
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